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なぜ早期退職を選んだのか――不動産と事業の数字を見て決めたこと

私は2016年11月、51歳のときに会社を辞めました。もともとは、55歳で辞めるつもりでした。勤めていた会社の早期退職の制度は、55歳のときが、いちばん条件が良かったからです。

それを4年ほど早めた理由と、決める前に確かめていたことを書きます。早期退職を勧める記事ではありません。私の場合はこうだった、という記録です。

退職の前から、事業の収入だけで暮らしていました

退職する数年前から、わが家の生活費は、事業の収入だけでまかなえていました。家賃や、コインランドリーの収入です。

会社からの給与には、一切手を付けていませんでした。全額を貯金に回していました。

つまり、退職する前に、「給与がなくても暮らせる」ことを、何年もかけて確かめていたことになります。計算のうえで暮らせるはず、ではなく、実際にその状態で暮らしていました。だから、辞めることへの不安はありませんでした。

妻から示された、二つの選択肢

退職を早めた直接のきっかけは、妻の一言でした。

当時、私には二つの法人がありました。どちらも、代表は妻が務めてくれていました。銀行との話し合いは私が担当し、実際の契約は妻が行う、という役割の分け方です。

あるとき、妻からこう言われました。「これ以上事業を拡大するなら、退職して本気でやらないと、私では対応しきれない」。

実は、わが家には以前にも、妻から「不動産投資禁止令」が出ていた時期があります。今度は「事業拡大禁止令」が出そうでした。

会社を辞めて事業を大きくするか、このまま拡大を止めるか。ここで止まりたくはなかったので、私は退職を決めました。

家族からの反対は、ありませんでした

妻から示された選択肢だったので、家族の反対はまったくありませんでした。

もう一つ大きかったのは、二人の息子がすでに就職して、独立していたことです。教育費の心配がなく、自分たち夫婦の暮らしだけを考えればよい状況でした。

決める前に、確かめていたこと

決める前に、確かめていたこと:事業の収入だけで、数年間、実際に暮らせていた/給与を使わずに貯めた資金があった/子どもが独立していて、大きな支出の予定がなかった/家族が、退職に納得していた/退職したあとに何をするかが、決まっていた

振り返ると、退職を決めた時点で、次の点がそろっていました。

  • 事業の収入だけで、数年間、実際に暮らせていた
  • 給与を使わずに貯めた資金があった
  • 子どもが独立していて、大きな支出の予定がなかった
  • 家族が、退職に納得していた
  • 退職したあとに何をするかが、決まっていた

反対に、あきらめたものもあります。55歳まで勤めていれば受けられた、より良い条件です。それと、4年早く事業に専念できることを比べて、後者を選びました。

辞めて1年たって、感じたこと

退職して1年がたったころ、私は次の3つを感じていました。

  • 時間が自由になった。目覚まし時計を使わなくなり、週に2、3回はジムに通えるようになった
  • 変化が多く、毎日が濃くなった
  • 物事にすぐ対応できるので、機会をつかみやすくなった

会社員のころは、良い物件の話が来ても、出張や残業で動けないことがありました。自分の時間を自分で決められるようになったことは、事業のうえでも大きな違いでした。

これから考える方へ

早期退職を考えている方に、私の経験からお伝えできることは、三つです。

「暮らせるはず」ではなく、「暮らせている」を確かめる

退職する前に、給与に手を付けずに暮らす期間をつくってみてください。計算と実際は、違うことがあります。

家賃収入は、毎月同じとは限りません

空室や修繕で、収入が減る月があります。借入れがあれば、返済は続きます。良い月の数字ではなく、悪い月でも暮らせるかを見ておく必要があります。

家族と、同じ数字を見る

私の場合、妻が法人の代表として、数字をすべて知っていました。だから、話が早く進みました。家族が事業の中身を知らないまま退職を切り出すと、不安を与えることになります。

ふりかえり:退職の前から、事業の収入だけで暮らしていました/妻から示された、二つの選択肢/家族からの反対は、ありませんでした/決める前に、確かめていたこと/辞めて1年たって、感じたこと/これから考える方へ

まとめ

私が51歳で退職できたのは、思い切ったからではありません。事業の収入だけで暮らす状態を数年続け、家族も納得し、子どもも独立していたからです。条件がそろっていたので、妻に選択を求められたとき、迷わずに決められました。

退職は、決めた日に始まるのではなく、その何年も前の準備で決まるものだと思います。

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