不動産投資の失敗談|23年で4回つまずいた運営者が、買う前に確かめていること
不動産投資の失敗談を探している方は、いま何かを買おうとしているか、すでに買って不安を感じている方だと思います。
私は2003年に、自宅のマンションを貸すところから不動産投資を始めました。それから23年、一棟のマンション、民泊、築古の戸建てと広げてきましたが、そのあいだに何度もつまずいています。この記事では、そのうちの4つを、数字と一緒に書きます。
失敗1:自宅を貸したら、入居まで約1年かかった
最初の失敗は、始めた年に起きました。
私の自宅は、バブルの時期に買ったマンションで、値段は買ったときの半分以下になっていました。売れば大きな損が出るので、売らずに貸すことにしました。ところが、最初の入居者が決まるまで、約1年かかりました。
空室のあいだも、ローンの返済、管理費、修繕積立金、固定資産税は出ていきます。「貸せる」ことと「入居が決まる」ことは、まったく別のことだと、このとき知りました。
学んだこと:収支は、空室がある前提で計算する。満室の数字だけで判断しない。
詳しくは「自宅マンションを賃貸に出してわかった最初の壁」に書いています。
失敗2:借入れが2,000万円になったところで、融資が止まった
2003年から2007年にかけて、私は競売で3件の物件を買いました。落札した物件を担保に日本政策金融公庫から借り、次の物件に進むやり方です。
ところが、借入れが2,000万円になったところで、融資が止まりました。物件が良くても、借りる人の年収や、すでにある借入れの額によって、それ以上は貸してもらえなくなります。次に進めたいときに進めない、という状態になりました。
学んだこと:どこまで借りられるかは、物件だけでなく、自分の年収と借入れの合計で決まる。1件目を買う前に、2件目以降をどうするかまで考えておく。
失敗3:金利だけを見て借り換え、デッドクロスに気づかなかった
2014年、私は一棟のマンションを複数持っていました。給与と家賃を合わせれば、収入はかなりあったはずです。それなのに、生活が楽にならない。理由が分かりませんでした。
専門家に相談して、物件ごとに収支を出し直すと、デッドクロスに入っている物件がありました。デッドクロスは、帳簿の上では利益が出ているのに、手元の現金が減っていく状態です。全体では黒字だったので、赤字の物件が隠れていたのです。
原因は、私自身の判断でした。金利を下げようと借り換えをした結果、毎月の返済額は、かえって増えていました。金利が下がっても、返済の期間が短くなれば、毎月の返済は重くなります。私は、金利の数字だけを見て、返済額と期間をあわせて見ていなかったのです。
このときは、気づいてから約2か月で売却を決め、利益を確定させることができました。
学んだこと:収支は、物件ごとに、毎月いくら手元に残るかで見る。金利だけでなく、返済額と期間をセットで見る。
詳しくは「家賃収入があるのに生活が楽にならない デッドクロスに気づくまで」に書いています。
失敗4:うまくいった経験を、条件の違う投資に当てはめた
2015年、私は兵庫県の土地にある、野立ての太陽光発電所を買いました。前の年に、持っていたマンションの屋上に太陽光パネルを置いたところ、見込みより多く発電していたからです。
ところが、野立ての発電所の発電量は、想定の7割ほどしかありませんでした。原因は、周りの木や地形の影だったと考えています。業者と数か月交渉し、購入した金額から発電の収入を差し引いた形で返品できたので、損失はわずかで済みました。ただ、これは運が良かっただけです。
学んだこと:うまくいった経験は、次の判断を甘くする。条件が変わったら、前提から確かめ直す。現地は自分の目で見る。
詳しくは「野立て太陽光発電の失敗 発電量は想定の7割だった」に書いています。
4つの失敗に共通すること
振り返ると、4つとも原因は同じでした。自分で数字を確かめる前に、うまくいく前提で進めてしまったことです。
- 失敗1は、空室の期間を見込んでいなかった
- 失敗2は、借りられる上限を考えていなかった
- 失敗3は、毎月の手残りを物件ごとに見ていなかった
- 失敗4は、見込みの数字を疑わなかった
よくある失敗のパターン
私の失敗以外にも、投資用のマンションでよく聞く失敗には、次のようなものがあります。
- 毎月の収支がマイナスの物件を、「節税になる」「保険代わりになる」という説明で買い、持ち出しが何十年も続く
- 家賃を保証する契約(サブリース)があるから安心だと思っていたら、保証される家賃が下がった
- 変動金利で借りて、金利が上がったときの返済額を試算していなかった
- 新築で買って数年後に売ろうとしたら、借入れの残りより安い値段しかつかなかった
どれも、買う前に数字を出していれば、少なくとも「知らずに買う」ことは避けられたものです。
買う前に、確かめておきたいこと
失敗を避けるために、私がいま、買う前に必ず確かめていることは次の4つです。
1. 毎月の収支は、いくらになるのか
家賃から、ローンの返済、管理費、修繕積立金、固定資産税を引いた金額です。空室がある前提で計算します。
2. 金利が上がったら、返済はいくら増えるのか
いまの金利だけでなく、1%、2%上がった場合の返済額を出します。
3. その家賃は、相場に合っているのか
周辺の同じような部屋が、いくらで募集されているかを、自分でも調べます。
4. 何年持って、どう手放すのか
売るとしたら、そのとき借入れがいくら残っているのか。出口を先に考えます。
1と2は、当サイトの「マンション投資の収支シミュレーション」で、物件の価格と家賃を入れるだけで試算できます。提案を受けている物件があれば、一度、数字を入れてみてください。
まとめ
私は23年のあいだに、入居まで1年、融資が止まる、デッドクロス、太陽光の発電不足と、何度もつまずいてきました。どの失敗も、自分で数字を確かめる前に、うまくいく前提で進めたことが原因でした。
不動産投資の失敗の多くは、買う前に防げます。毎月の収支、金利が上がったときの返済、家賃の相場、出口。この4つを、買う前に確かめることをお勧めします。
買う前・始める前に、経験者へ相談を
この記事を書いた運営者が、最初にお話を伺います。相談だけで終わっても構いません。
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