徳島出身・31年会社員の不動産投資実体験。賃貸・融資・民泊を解説。

会社員のまま不動産投資を始める前に確認したい7つの数字と運営体制

会社員のまま不動産投資を始める時、最初に考えるべきなのは「どの物件なら儲かるか」だけではありません。仕事を続けながら、空室、修繕、返済、管理会社との連絡へ対応できるか。購入後も生活費と手元資金を守れるか。うまくいかなかった時に、どこで見直すかを決めておくことが重要です。

私は2003年、自宅マンションを賃貸に出したことから不動産賃貸の現場へ入りました。最初の入居が決まるまで約1年かかり、その後、競売物件、一棟15室、法人賃貸、築古戸建ての再生などを経験しました。始める前に想像していた「家賃が入る状態」と、実際に運営を続けることは別でした。

この記事では、特定の物件を勧めるのではなく、会社員が購入前に確認しておきたい順番を、私自身の経験から整理します。

会社員の不動産投資は、購入後の運営から逆算する

会社員には毎月の給与があり、金融機関から見れば返済原資を説明しやすい面があります。一方、平日の日中に物件や入居者の対応ができない、家族との時間が減る、急な修繕判断を管理会社へ任せきりにしやすいという制約もあります。

だから私は、購入価格や表面利回りを見る前に、次の3点を分けて考える必要があると思っています。

  • お金:空室や修繕が重なっても返済と生活を続けられるか
  • 時間:本業の勤務中に起きる連絡や判断を誰が担うか
  • 出口:想定と違った時に、保有、改善、売却をどう判断するか

私の最初の壁は、入居まで約1年かかったこと

自宅マンションを賃貸へ転用した時、入居が決まるまで約1年かかりました。所有しているだけで家賃が入るわけではありません。募集条件、家賃、写真、設備、管理方法、周辺の競合を見直し、入居希望者に選ばれる状態を作る必要があります。

この経験から、「満室になればいくら入るか」より先に、「空室のままでも何か月耐えられるか」を見るようになりました。空室中も、住宅ローンや借入返済、管理費、固定資産税、保険、修繕などの支出は続きます。

家賃収入の見込みだけで購入を決めると、最初の空室や設備故障で判断を急ぎやすくなります。焦って家賃だけを下げる前に、問い合わせ数、内見数、申込数のどこで止まっているかを分けて確認することが大切です。

購入前に確認する7つの数字

1. 物件価格ではなく取得総額

物件価格に加え、仲介手数料、登記、税金、融資費用、初期修繕、設備交換を含めます。取得総額を小さく見積もると、その後の利回りと資金計画もずれます。

2. 満室時ではなく通常時の家賃収入

満室想定は上限として扱い、周辺相場、現在の入居状況、募集期間を踏まえた通常時の収入を作ります。家賃下落も一度は計算します。

3. 空室時の持ち出し

区分なら空室1室で家賃収入がゼロになります。一棟なら1室、2室、3室が空いた場合を分けます。収入が減っても続く支出を一覧にします。

4. 年間返済額

返済は経費と同じ扱いではありませんが、現金は毎月出ていきます。家賃収入から運営費を引いた後に、返済を続けられる余力があるかを見ます。

5. 修繕費と交換時期

給湯器、エアコン、水回り、外壁、屋根など、壊れた時に入居や建物へ影響する設備を確認します。毎年同額ではなく、数年単位で大きな支出が重なる可能性を考えます。

6. 購入後に残す現金

自己資金をすべて購入へ使わず、空室、修繕、税金に備える現金を残します。「購入できること」と「購入後に運営できること」は別です。

7. 売却・保有を見直す条件

入居率、手残り、修繕見込み、地域の需要など、何が変わったら保有方針を見直すかを決めます。価格が上がることだけを出口にしません。

本業と両立するために決めておくこと

物件の数字が合っていても、運営体制がなければ続きません。管理会社へ任せる範囲、緊急時の連絡方法、一定額までの修繕承認、月次報告で見る数字を購入前に確認します。

  • 入居募集を始めるまでの日数
  • 問い合わせ、内見、申込の報告方法
  • 夜間や休日の入居者対応
  • 修繕見積もりを比較する基準
  • 毎月確認する入金、未収、支出、手残り

「管理を任せる」と「判断まで丸投げする」は違います。会社員だからこそ、現場で起きたことを短時間で判断できる報告の形を作る必要があります。

家族と共有しておきたい3つのこと

不動産投資は本人だけの問題ではありません。自己資金を使い、借入を負い、休日や夜間の時間を使う可能性があります。少なくとも、投じる上限額、毎月の持ち出し上限、撤退や見直しの条件は家族と共有しておく方が安全です。

良い想定だけで説明するのではなく、空室が続く場合、修繕が重なる場合、本業の状況が変わる場合も話しておきます。

購入を急がない方がよい状態

  • 生活防衛資金と投資資金が分かれていない
  • 満室時の収入しか計算していない
  • 初期修繕と将来修繕の見積もりがない
  • 管理会社の役割と費用を確認していない
  • 家族へ借入や持ち出しの可能性を説明していない
  • 売りたい時に必ず売れる前提になっている

この状態なら、物件を探す前に数字と運営体制を整理した方がよいと考えます。見送ることも、不動産投資の大切な判断です。

会社員が始める前の確認チェックリスト

  • 取得総額を諸費用と初期修繕込みで出した
  • 通常時と空室時の収支を分けた
  • 返済後に残る現金を確認した
  • 購入後に残す手元資金を決めた
  • 管理会社へ任せる範囲を確認した
  • 修繕履歴と今後の交換時期を確認した
  • 家族と持ち出し上限を共有した
  • 保有を見直す条件を決めた

次に読む記事

自分の状況に当てはめて整理したい方へ

物件の購入を勧めたり、収益を保証したりする相談ではありません。検討中の物件種別、地域、取得総額、自己資金、通常時の家賃収入、返済額、分からない点を書ける範囲でお送りください。まず何を確認すべきかを整理します。

不動産投資の判断整理について相談する

\ 最新情報をチェック /

PAGE TOP